「アプライドマテリアルの株価7%安、東京株式市場に影響せず」
「来週はエヌヴィディアが8-10月期決算を発表」
11月17日の東京株式市場は、売り買い交錯の展開です。16日米国株式市場の時間外取引において、半導体製造装置メーカー最大手のアプライドマテリアルの株価が7.6%下落しました。
一部通信社から「対中輸出において、違反がなかったかどうか、当局が調査をしている」との報道がありました。米国当局が、中国向け半導体関連製品輸出への締め付けを強化しているとの観点から、半導体関連株にとってはネガティブな報道です。
米国市場の時間外取引では、ラムリサーチが1.9%安、ASMLが1.3%安となりました。アプライドマテリアルの株価急落を受けて、半導体関連株全般への波及が警戒されています。
日本の株式市場では、半導体関連株が重要な位置付けにあります。米国時間外取引の動きが東京市場の半導体関連株に与える影響が警戒されましたが、結果的にはほとんど悪影響を与えていません。信越化学、ディスコ、TOWA等は年初来高値を付けています。
エヌヴィディアが来週の米国時間21日、8-10月期決算を発表します。四半期ごとの売上高水を再掲します。
エヌヴィディアの売上高推移
11月-1月 60億ドル
2月-4月 71億ドル
5月-7月 135億ドル
8月-10月 ?
5-7月期の売上高が2-4月期と比べて急増しました。8-10月期の売上高が投資家の期待に応える内容になるのか、注目されます。
TSMCの10月月次売上高が過去最高を更新したことは、何度もお伝えしています。「エヌヴィディアからの発注が増えた結果、TSMCの月次売上高が急増したのならば、8-10月期以降のエヌヴィディアの売上高は増えていく」と考える投資家が増えているはずです。期待を上回る決算を発表するためのハードルは上がっています。
エヌヴィディアの決算→株価の反応は来週の世界の株式市場における重要なイベントです。
(次回は11月20日の記載となります)
11月17日午後3時20分記