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原山実子ブログその10「大川充夫アナウンサー」 [修了生ブログ]

2017.11/06 ディレクター 記事URL

ダート競馬の祭典・JBC。
今年はレディスクラシックで、大井所属馬・ララベルが最後の接戦を制し、10年ぶりに地方所属馬として勝利を挙げました。
第1回JBCが行われたのは2001年。初めての地方所属馬の勝利は、2007年JBCスプリントのフジノウエーブでした。
この時の実況を担当していたのが、南関東4場、笠松、金沢の競馬場で場内実況を担当する「耳目社」のアナウンサー・大川充夫さんです。

 

今回は、大川さんにお話を伺いました。
伺ったのはJBCの当日。レース直前に貴重なお時間をいただきました。


―大川さんは、レースアナウンサー養成講座終了後、実況アナウンサーになられたんですね。

大川さん(以下、大川)「当時のラジオたんぱ、現在のラジオNIKKEIのレースアナウンサー養成講座、2期生です。アナウンサーになって21年目になります」

 

―実況アナウンサーになった経緯を教えてください。

大川「平成3年くらいに、友達に誘われて競馬を見るようになりました。競馬が好きで『言葉』が好きで、『競馬の実況アナウンサー』に興味を持ったことがきっかけで、講座に通いました。当時、講座の講師だったアナウンサーの宇野和男さんがとても面倒見の良い人で『アナウンサーになりたいです』と言ったら、すぐに連絡を取ってくださって。北関東、足利・宇都宮競馬場を担当している会社を紹介してもらって、行ったら、もう実況をやる事になっていました。」

―すごく展開が早いですね!それだけ実況の力があったということでしょうね。
大川「たまたまアナウンサーに『空き』があったので、即入ることができましたが...今はもう、いろいろ事情が違いますね」

 

―北関東で採用された当時は何歳だったんですか

大川「27歳でした。講座に通っている時はアルバイトをしていて、週末は中央競馬の競馬場に通っていました。練習じゃないですよ、遊びに、です(笑)」

 

―いきなり実況アナウンサーになったわけですが、初実況はいつでしたか?

大川「会社に入って、2か月ちょっとくらい練習期間がありましたが、デビューまで短かったですね。講座の入門コースしか行っていなかったので、4月に講座が終わって、5月には北関東に転居して、7月にはデビューさせてもらいました。」

―実際に実況アナウンサーになって喋ってみて、いかがでしたか。

「最初の頃は、1日に2つ3つくらいしかレース実況をしていないのに、帰りの車に乗り込んですぐにエンジンをかけられないほど、毎日とにかく疲れてきっていました。背中、肩こりがすごかったです。実況の内容がどうとかいうよりも、帰りのあの『疲れ』がとにかく記憶に残っています。」

 

―足利・宇都宮の場内実況は、どのくらいの期間担当したのですか。

大川「2005年に宇都宮競馬場が廃止になるまで、8年実況をしました。2003年に足利が廃止になり、2005年3月14日で宇都宮が廃止。どこかで実況を続けたいと考えて、そこで、以前名刺を交換していた耳目社の方に連絡を取って『実況やらせてもらうことはできないでしょうか』と伝えてみたら、本当にたまたま、その時期に耳目社をお辞めになる方がいたんです。やらせていただけることになり、それで南関東に移ることになりました。タイミングですね。もしも宇都宮の廃止が1年ずれていたら、移籍はできていなかったでしょう。」


―南関東に移籍してからは、どんな状況だったんですか。

大川「4月1日に入社して、最初の半年は表彰式の進行やイベントの司会をしていました。半年後に実況デビューして、もう南関東では12年経ちました。」


―初めてJBCの実況をしたのはいつですか

大川「初JBC実況は、御神本騎手が勝った時です」


―2007年JBCスプリント、フジノウエーブですね。大きなレースを喋るにあたり、レース前に何か思うことなどありましたか。

大川「自分がJBCを喋ることは想定していなかったんです。もしあのまま宇都宮が続いていたら、JBC開催が回ってきたかもしれませんが、廃止になってしまいましたから。全部の実況がそうですけど、特にあのレースは『虚心坦懐』でやっていたんだと思います。何かに思い入れとか、入り込む事なく『JBCをやっている』いう方に気持ちが行っていました。初めてのJBC実況は...いいも悪いも、自分では評価しづらいですね。」

―個人的には、馬名を呼ぶ強さでゴール前を表現しているあの実況、すごく好きです。今年もJBCを担当しますね。

大川「ありがたいですね。以前、昔の北関東時代の実況VTRを見る機会があった時に思ったのは、こんな実況をしたい、と目指しているものが、その頃と今とあまり変わっていない、ということでした。今日も『それ』を目指して喋ると思います。」

―実況アナウンサーになりたいと思っている人に、アドバイスをお願いします。
「やりたいことをやるには、人と人とのつながりがすごく大事になります。講座に行くと、実際に競馬の実況をやっている人と面識を持つことができる。家で競馬の番組を見ながら、ひとりで実況の練習をして、録音して『今日はうまくできた』と思っているよりも、講座に行って、アナウンサーと面識を得ることの方が有意義なはずです。
そして、とにかく何でもやってみる。例えば競馬の実況をやりたいと思っている人が『野球の実況やらない?』と言われた時に『野球やったことがないからできません』ではなくて『やらせてもらえるならやります!』と一生懸命勉強してやってみる。数年前、耳目社で新人アナウンサー採用にあたっての面接で、みんな口をそろえて『僕は実況ができるようになるでしょうか』と言うんです。しり込みするのは無駄です。
技術的な部分においては『うまく』なれるかどうかは別として『できる』ようにはなります。いろんなことを面白がってやってみること、これはすごく大切だと思います。」

 

耳目社では、レース講座終了生が大川さんを含め3名採用されています。

実況アナウンサーの夢をかなえるには、実力と「タイミング」も、大きな要素になるようです。

今回は、いつチャンスが来てもいいように、自分を磨いておくこと、「縁」というアンテナを張り巡らせること、楽しむ気持ちを持つこと、何でもやってみる気持ちを持つこと、いろいろ教えていただきました。

大川さん












大川さん、どうもありがとうございました。









原山実子
 レースアナウンサー養成講座第6期修了生(本人ブログより)

原山さん

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レースアナウンサー養成講座第32期は11/16(木)開講。 [受講生募集]

2017.11/06 ディレクター 記事URL

ラジオNIKKEI
「レースアナウンサー養成講座」
競馬実況中継60余年の伝統と実績

28期継続クラス生がボートレース実況デビュー!
25期(継続クラス)生からラジオNIKKEIアナウンサー誕生!

【音声テスト・説明会実施中!】
11/8(水),9(木),10(金),11(土)13(月)19時~20時
※受講をご希望の場合は必ず音声テストをお受けください。
 他曜日、時間をご希望の際はご相談ください。



ボートレースのアナウンサー、キャスター、リポーターの実践的な技術を学ぶ
「BOATRACEアナウンサー養成講座」第2期開講は未定です。


お申し込み・お問い合わせは
フリーダイヤル 0120-77-3925
または、メールフォームからどうぞ。
日程 【2017年11月期生】
11月から原則隔週木曜日開講

※予定
実施要項
時間 19:00~21:00
場所 ラジオNIKKEI本社

レースアナウンサー養成講座の紹介はこちら



原山実子ブログその9「双眼鏡と競馬場実習」 [修了生ブログ]

2017.10/06 ディレクター 記事URL

競馬場では、木々や空の色が、秋の気配が色濃くなってきました。
秋のG1初戦、10月1日・中山競馬場で行われたスプリンターズステークスは、最後外から鋭く伸びたレッドファルクスが見事連覇を決めました。

 ゴールまでの最後の5秒ほどで、実況アナウンサーは、前のレッツゴードンキと逃げたワンスインナムーンとの接戦、さらに外から一気に来たレッドファルクスをとらえて、差し切ったところまでをとらえていました。
内も外も見なければならない状況でのとっさの判断、実況アナウンサーの力を感じるレースとなりましたね。

 

先日、ラジオNIKKEIの小塚アナウンサーがツイッターで双眼鏡の事をつぶやいておられました。
レース実況で使っている双眼鏡をオーバーホールに出そうとしたら、意外と時間がかかるということで断念した、というツイートを見て、以前私も、レンズの調整と目当てゴム(レンズの周りについている目を当てる部分がゴム製なのです)の交換で2週間かかったことを思い出しました。

双眼鏡は決して安い物ではないので、メンテナンスもそれなりの費用が掛かりました...が、帰ってきた新品同様の双眼鏡を見ると、やはりオーバーホールに出してよかった、と思いました!


双眼鏡も、調べるといろいろと奥が深そうです。

今回は、競馬実況アナウンサーとして活躍する、清水久嗣さんにお話を伺って、愛用の双眼鏡を見せていただきました。
 清水さんは、レースアナウンサー養成講座13期生。
今年のスプリンターズステークスを実況し、競馬だけではなく、野球やオリンピック中継、いろいろな競技の実況やリポートをされています。


shimizukun
清水さんが現在使用しているのは、キャノンの手ぶれ防止機能が付いた倍率10倍の「Canon 10×30i」

2007年に実況アナウンサーになって、しばらく経ってから購入したものだそうです。

「講座の生徒の時は、小さい双眼鏡でレースを見ていました。競馬場での実習で双眼鏡を借りたときに、ぶれないし、軽いし、これはいいなと思いました。それまで使っていたのは、さすがにここまでのスペックのものではなかったので。」
―それが今も使っているキャノンの双眼鏡だったのですね。
「プロになって、お金をためて、半年後位にこの双眼鏡を買いました。馬の追い方が格段に変わりましたね。見え方が全然違いました」
―違いますよね!(私も実感した一人です)

「ソチオリンピックでもこの双眼鏡を使いました。モーグルのゴール地点からスタート地点を見上げた時、この双眼鏡はすごいと思いました。フィギュアスケートの浅田真央選手が会場入りするところもこれで見ましたね。ロンシャンの3コーナーも、この双眼鏡ならしっかりと見ることができました。」
―いろいろすごいものを見ていらっしゃいますね...!双眼鏡、大活躍ですね。ところで、実況アナウンサーを目指す人がこれから双眼鏡を選ぶとしたら、どんなところがポイントになりますか。

「1からやる、となったらこれを薦めますね。レースを実況するには、まず見えること。モニターで実況出来ているのに、見づらい双眼鏡では実況できないということも起こりますから。双眼鏡っていろいろ個性があって、明るさや視野を求めると、倍率が上がるし、値段も上がります(笑)競馬は、ある程度の広さの範囲が見えていることが必要なので、双眼鏡の倍率が大きければいいというものではない。そういう部分でも、これは手にしっくりくる感じがします。雑な性格なのでメンテナンスとかしていませんが、10年使って日本全国・海外に持って行ってもまだ使えています!」

--清水さん、ありがとうございました!


私は実況のお仕事はしていませんが、レースを見るときに愛用している双眼鏡は、清水さんと同じものです。

講座の受講生だった当時の私にとっても、結構頑張らないと買えないお値段のものでしたが、競馬の事をもっと知りたい、話せるようになりたい、という自分の中の「覚悟」を決める気持ちで購入しました。
以来20年近くいろんな場所でいくつものレースをこの双眼鏡で観てきました。
JRAでも地方競馬でも、海外でも、他のスポーツ観戦でも、普段見えないものを見せてくれる相棒です。

 今週から、レースアナウンサー養成講座の競馬場実習が始まります。

生徒の皆さんが初めて、競馬場で塗り絵を手に双眼鏡でレースを喋る実習。

大昔、私も実習の前日はかなり緊張していました。喋った後は、あまりのできなさに、盛大に落ち込みました!
でも、指導してもらえる貴重な機会、ぜひ皆さん、頑張って挑戦してきてください。

 

最近では、競馬場のターフビジョンが大きくなり、画質が良くなったこともあって、

双眼鏡でレースを見る競馬ファンは少ないように思います。
秋のG1レース、皆さんも双眼鏡を手にレース観戦してみてはいかがでしょう。

双眼鏡越しに、今まで見えていなかったシーンが広がるかもしれません。





原山実子
 レースアナウンサー養成講座第6期修了生(本人ブログより)

原山さん

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原山実子ブログその8「2017夏競馬を振り返る」 [修了生ブログ]

2017.09/03 ディレクター 記事URL

すっかり秋めいてきました。
なんだか、あっという間に2017年の夏が駆け抜けていったような気がします。
3か月ぶりのこのブログでは、私のこの夏の競馬の思い出を、ざっと振り返ってみます。

 

7月1日(土)メイセイオペラの記念碑除幕式を見るために、初めて水沢競馬場に赴きました。
競馬ライターの井上オークスさんが発起人となって、自ら競馬場でポストカード販売、寄付を募りイベントを行い、本当に頑張った末、完成した記念碑です。
温かいムードの式典でした。
1999年、メイセイオペラが優勝したフェブラリーステークスは、レースアナウンサー養成講座の仲間と東京競馬場のスタンドで観戦していました。
みんなで「イサオコール」を叫んでから18年の歳月が過ぎ、メイセイオペラのふるさとで記念碑の完成式典を見るなんて。

「こんなに長い年月、競馬を好きでいたんだなぁ...」
と思いました。水沢競馬場

その翌日、7月2日(日)水沢駅の売店で、水沢のジョッキーのおススメ、名物の「奥州ポテト」(スイートポテト)を買って、福島競馬場へ!

福島は、地元のファンの競馬への思いを感じることが多くて、アットホームで楽しい競馬場です。
馬場内で障害の「襷コース」を眺めながら名物「浪江焼きそば」いただいて、のんびりと観戦するのも福島ならではの楽しみ方です。

7月9日(日)、翌週も、楽しみにしていた福島競馬場・七夕賞観戦へ。
ゼーヴィントがラジオNIKKEI賞に続く、福島での重賞2勝目を飾りました。

1番人気の勝利でも、やはり馬券は荒れました。


福島競馬の翌日、7月10日(月)、11日(火)は、毎年恒例、セレクトセールのため北海道・ノーザンホースパークへ。
今年は大きな動きがありました。新しく参入した馬主さんが、注目の馬を高額で落札。
競馬の新しい流れになるかもしれませんね。今後に注目したいと思います。セレクトセール

 

セレクトセールの翌日。7月12日(水)大井競馬場で行われた「ジャパンダートダービー」は、東京ダービー馬・ヒガシウィルウインが優勝。
マグニフィカ以来の地方馬の勝利、場内が沸きました。


7月16日、福島競馬場へ。

楽しい福島通いが、気づけば3週連続。なかなか馬券で交通費を稼ぐ...とまではいきませんが、場内で競馬ファンの方といろいろお話できたり、福島ならではの場内グルメやお買い物をしたり。とにかく行けば楽しいのが競馬場、です!

 

勿論、競馬以外のレギュラーのお仕事もありがたくさせていただきつつ、近場の南関東の競馬場にも通いつつ、暑い暑い7月はあっという間に終わり。

7月にいろいろ欲張り過ぎたので、8月は(少し)おとなしくしていようと思ったのですが、やはり?そうはいきませんでした。

変則開催の大井競馬場、8月11日(金)に行われた黒潮盃で、ブラウンレガート・的場騎手が、またまた自分が持つ「最高齢重賞勝利記録」を塗り替えました。この記録、まだまだご自身で更新し続けていきそうで、目が離せませんね。

8月13日(日)関屋記念を見るために新潟競馬場へ。

七夕賞で、人気を集めながら残念な結果に終わったマルターズアポジー。最高のスタートから絶妙なラップを刻み、新潟マイルを鮮やかに逃げ切りました。
次走は京成杯AHを予定しているそうで、秋のマイル戦に向けて、楽しみな1頭になりました。

帰りの新潟駅で「新潟加島屋」の「鮭茶漬け」をお土産に買ったのもいい思い出です。
(ちょっとお高いのですが、美味しいのです)

なんとなく、ここで私の夏競馬が終わったような気分になっていたのですが、急きょ、静内で行われるサマーセールに行くことになり、今年2度目の北海道へ。

モーリスやヒガシウィルウインが取引されたせりです。

8月24日、サマーセール4日目。活況なセリでした!
「買いたい馬が、値段が高くなっていて買えなかった」
という馬主さんや関係者の声もよく聞かれ、今年のセリを「バブル」と表現する方もいらっしゃるくらいの盛り上がりようでした。
牧場の方にとっては、少しでも高く売れてくれた方がよいわけですし、今まで馬が売れない...という時もありましたし。
今後はうまく買い手、売り手の間で、お互いが満足できるような状況になっていくことを願ってやみません。難しいでしょうけれど...。

 

8月30日。大井競馬場のアフター5スター賞は、JRAから船橋に移籍初戦のキタサンミカヅキが勝ちました。得意の右回り1200mで、中央時代に幾度も見せた末脚が決まり、見事な勝利でした。


JRAと地方競馬を両方見ていると、楽しみが「倍」ではなく10倍、20倍にもなるように思います。
これから夏に力をつけてきた馬、リフレッシュしてきた馬たちの動きも楽しみですね。
秋競馬、楽しみましょう!





原山実子
 レースアナウンサー養成講座第6期修了生(本人ブログより)

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原山実子ブログその7「千葉サラブレッドセール」 [修了生ブログ]

2017.05/19 ディレクター 記事URL

JRAの春のG1シーズン真只中です。
この時期、大きなレースが続きますが、もう来年、再来年のG1を狙う馬たちの動きは、始まっています。
その動きの1つが
「競走馬の競り市」
特にこの時期は、即戦力になる「2歳馬」を実際に走らせてからセリにかける「トレーニングセール」と言われるものが行われています。

 

2017年5月12日。トレーニングセールの一つ、
「千葉サラブレッドセール」

が千葉県船橋市にある船橋競馬場で行われました。


かつて「御料牧場」などがあった千葉は、昔は馬産が盛んな所でした。
そこで開かれていた1歳馬の競り市「両国市場」が、2003年から2歳馬のトレーニングセールに姿を変え、船橋競馬場で行われるようになって今年で15年目。
私はトレーニングセールになる前の「両国市場(1歳馬セール)」の頃から、セリの司会進行を担当させていただいています。
因みに「両国」とは、千葉県の富里あたりにある地名です。
(現在、千葉の1歳馬のセリは休止しています)


今年セリに参加したのは11件の牧場、72頭のデビュー前の2歳馬たち。
この千葉サラブレッドセール(通称『千葉セリ』)に上場するために、馬のトレーニングはもちろん、カタログ用の写真撮影など、準備はずっと前から始まっていました。

kasetsu babo

セリの前々日の5月10日、いよいよ船橋競馬場の仮設馬房へ入厩が始まりました(左写真)。
まだ若い馬たちにとって、長距離輸送、慣れない環境など大変なことばかりです。
そんな中、セリ前日には購買希望者向けの展示が行われて、お客さんがたくさんお見えになります。


私のお仕事は、セリ当日の公開調教とセリの進行、アナウンスです。毎年のこととはいえ、すべてリハーサルなしのぶっつけ本番です。

chiba sale セリ当日。5月12日、朝6時。
私が船橋競馬場に到着すると、この時間でもうすでに各牧場とも準備完了、な状態。活気にあふれていました。
公開調教で騎乗する船橋のジョッキーたちも、続々と集まってきます。


7時。公開調教のアナウンススタッフが、競馬場のスタンド上部にある、裁決の部屋に移動します。
写真=公開調教のアナウンスをする裁決室から
ここには、上から状況把握しつつ、トランシーバーでスタートの指示を出す千葉セリのスタッフ、タイムを計測する専門紙のトラックマンさん、アナウンスをする私で、公開調教を進めていきます。
セリで解説をする合田直弘さんも、ここで各馬の走りを見守ります。

8時。公開調教スタート。
千葉サラブレッドセールの公開調教は、2頭併せ馬で行います。

向こう正面をスタートして、コースを半周し、最後の2ハロン、1ハロンのタイムを計測。
それを、観客がメモをとれるくらいのスピードで話すことを意識しつつアナウンスします。
息をつく間もなく、すぐに次の組がスタート。
今年は36組、72頭の2歳馬が船橋競馬場のコースを、無事に駆け抜けました。

9時過ぎに公開調教が終了。

牧場の皆さんはすぐに馬を丸洗い、ブラッシング、お手入れ、「おめかし」をしてセリに備えます。

セリ場に出てくる馬たちはみんな毛ヅヤがピカピカで、本当に美しいです!牧場の皆さんの手間と努力のたまものです。


10時。千葉サラブレッドセール市場長・吉田照哉氏のあいさつの後、セリがスタートしました。
上場番号、性別、毛色、父名、調教タイムの紹介の後、ここで合田直弘さんの解説が入ります。
種牡馬、牝系の特長や産駒・近親の活躍馬、購買意欲をそそるような小気味よいテンポのいい解説は、千葉セリの名物になっています。
そして、鑑定人・社台ファームの長浜卓也さんは、印象に残るワードをちりばめながら、明るく元気よくセリを進めます。

 

かつて、千葉セリで飛び出した合田さんの名セリフには

「電光石火の快速馬」
「野心的なクロス」

「戦略的な配合」
「父はアスコットの破壊王・ハービンジャー!」

などがありましたが、今年は種牡馬紹介で
「ストロングリターン、レコードを出すのは大野商事かこの馬か!」
思わず隣で笑いたくなることもしばしばです。

鑑定人の長浜さんも負けてはいません。
昨年は
「千葉のスウェプトは裏切りませんっ」
とスウェプトオーヴァーボード産駒を推していましたが、今年は
「千葉のスウェプトにはずれ無し!」
とセリを盛り上げました。


セリが熱を帯びて、次々に購買者から合図があり、スポッターの元気な声と共に手が上がり、値段も上がっていきます。
落札のハンマーの音が鳴ると、私の手元にある購買者一覧からお名前を探し出し、落札価格、購買者、購買のお礼を述べ、すぐに次の馬が入ってきます。
これが繰り返されて、千葉セリが進行していきます。

 

今年は上場頭数が増えたにも関わらず、順調なセリで、
13時30分にすべての上場が終了。
売却率は79.2%。7億2740万円を売り上げました。

競走馬のセリは、厳しい側面もあります。

牧場は馬を上場するにあたって、相当の費用をかけています。

売れなかった場合、つまり「主取り」になれば、費用の回収はできません。
セリは牧場にとっても、購買する馬主さんにとっても真剣な場。
それを伝える側も、緊張感を持って臨んでいます。
だからこそ、セリ場で見学を希望される方は、それを知ったうえで、マナーを守っての行動をお願いしたいのです。


私がこのセリで喋るにあたっては、いくつか気を付けていることがあります。

聴く側にとっても長時間なので、声を張り過ぎないよう、少し柔らかく聞こえるように。

そして、なるべく声の高低差が無いように喋ることを心がけています。

この馬の時は声が明るい、元気がいい、この馬の時は静かだった、などということがないように。72頭、どれを聞いても同じように聞こえるように。
そして、きちんと伝わることは当然ですが、印象に強く残り過ぎることがないように。
そういう喋りができているといいな、と思っています。

 

今回取引された馬たちは、JRA所属なら、早ければ6月にデビューすることが可能です。

地方競馬はすでに新馬戦が始まっています。
一度、馬名が決まる前の「母名・生まれ年」の名前を呼んでいるので、どうしても千葉セリの上場馬たちはひいき目に見てしまします。

新馬戦で、競馬新聞の馬柱の空欄に「千葉サラブレッドセール」と書かれていたら、

「この馬は、このコースを走る前に、船橋競馬場を走って取引されたのだな」

と思って、ぜひ注目してみてください。
今年はどの馬が最初にデビューするか、勝ちあがるのか。本当に楽しみです。






原山実子
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他 競馬関係イベント司会
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他多数

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2017年11月期 実施要項 [講座紹介]

2017.05/15 ディレクター 記事URL

講習日時 ☆講座終盤の土日に東京競馬場にて実習を1回実施!
(担当アナの実況中継見学も予定)

11月16、30日、12月7、21日、2018年1月11、25日、2月8、22日、3月8、22日、4月5、19日
原則隔週木曜日予定※ 午後7時〜9時 6ヶ月・全13回
(祝祭日を除く)。
内容 当講座は新人アナウンサーのレース実況の研修、その指導のノウハウを6ヶ月に凝縮しています。
レース実況もアナウンスに変わりはありません。
発声、発音など基本も重視した指導です。
実況のテクニックを中心に、どの分野にも通用する
アナウンス技術の習得を目指します。
☆カリキュラムの詳細はこちら!
定員 1クラス15名程度
受講資格 年齢・経験不問(但し、音声テストに合格された方)
受講場所 ラジオNIKKEI本社内講習室・スタジオ

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