「TSMC、4月売上高は前年同月比6割増→米国市場で株価4.5%上昇」
「半導体関連株総じて高い、しかし、ナスダック指数小幅安」
「ミシガン大学5月消費者センチメント指数は前月比急低下、インフレ、失業率、金利を警戒」
5月10日の米国市場では、NYダウが0.37%上昇する一方で、ナスダック指数は0.03%下落しました。NYダウのパフォーマンスが4日連続でナスダック指数を上回りました。
TSMCは10日、4月の月次売上高を発表しました。前年同月比で59.6%増加の2360億台湾ドルとなりました。生成AI開発用半導体の受託生産が急増したと捉えられています。
TSMCの月次売上高(億台湾ドル)
1月2157(+7.9%)
2月1816(+11.3%)
3月1952(+34.3%)
4月2360(+59.6%)
月次売上高が想定以上と受け止められ、TSMCの株価は4.5%上昇しました。
TSMCの株価(10日)
149.26ドル(+6.47ドル、+4.53%)
NVDA向けの生成AI開発用GPUの受託生産増加が認識され、NVDAの株価も上昇、他の半導体関連株も総じて高くなりました。
NVDA 898.78ドル(+11.31ドル、+1.27%)
マイクロン 121.24ドル(+3.43ドル、+2.91%)
アームHD 108.84ドル(+5.25ドル、+5.07%)
AMAT 209.73ドル(+3.40ドル、+1.65%)
ASML 930.29ドル(+16.75ドル、+1.83%)
半導体関連株の値動きを見ると、10日のナスダック指数は上昇しても不思議ではありません。しかし、アップル、アマゾン、アルファベットなど他のIT関連株には下げる銘柄も目立ち、上昇には至りませんでした。
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ミシガン大学は10日、5月の消費者センチメント指数を発表しました。前月比で大幅な低下です。
ミシガン大学5月消費者センチメント指数(前月比)
総合67.4(-9.8)
現状68.8(-10.2)
期待66.5(-9.5)
発表元の説明を以下に抜粋して引用します。
「5月のセンチメンチ指数約10ポイントの低下は統計的に鮮明である。消費者心理は過去約6ヵ月で最低の数値となった」
「今月の消費者マインドの傾向は、年齢、収入、学歴の各グループで低下した。消費者全体の幅広いコンセンサスが特徴である。特に西部の州の消費者の落ち込みが激しい」
「ここ数ヶ月、消費者は判断を保留していた。しかし、現在では様々な面でネガティブな展開を感じ取っている」
「インフレ、失業率、金利が、今後1年間は好ましくない方向に動く懸念を示した」
「1年先のインフレ期待は先月の3.2%から今月は3.5%に上昇し、パンデミック前の2年間に見られた2.3〜3.0%の範囲を上回った。長期インフレ期待は先月の3.0%から今月は3.1%へと上昇した。過去34ヵ月間のうち30ヵ月間は2.9-3.1%の狭いレンジに収まっていた。しかし、5月調査の長期インフレ期待はパンデミック前の2年間に見られた2.2-2.6%のレンジに比べ、依然として高水準にある」
5月11日5時50分記